名 称
地骨皮 (ジコッピ)
Latin Name
Lycii Cortex
基 原
ナス科クコの根皮
分 類
清熱薬
中 医 学
清熱涼血
用 途 等
糖尿病
薬理作用
解熱効果・血圧降下作用
能書・説明
地骨皮 ジコッピ
原植物クコLycium chinense Millerはコンフリー、アマチャヅル、アシタバ、トチュウ等と共に婦人雑誌を賑わせ、薬用効果を高く評価し報道された背景があり、良く知られた薬草である。根、葉、実、花何れも食用とし、且つ薬用としての価値が認められる有用植物であることには間違いない。「枸杞」の名で『神農本草経』の上品に「久しく服すれば筋骨をしっかりさせ、身を軽くし老いない‥」と記載、強壮、強精の働きを述べ、以後、各時代の本草書各書に詳述が見識される。『本草綱目』で李時珍は「枸(カラタチ)のように刺を持ち杞のような枝をもっているところから“枸杞”となづけられた」と言及している。わが国では漢方薬での果実、葉の使用はなく、根皮を地骨皮として、応用される。クコは日本各地及び中国等東アジア広範の地域に分布し、原野、路傍に自生する落葉低木で、茎は1~2m、直立せず斜めに或いは地面に向って伸びる。花冠は筒状鐘形或は漏斗状で長さ9~12mm、紫色または白色、先は5裂。秋、長さ0.5~1.5cm、卵形、卵状楕円形の赤色を呈した腋果となる。生薬としての主産地は中国山西省などで、浙江省産、江蘇省産の品物が良質で尊ばれる。地骨皮としての生産は野生に依存することが多い。根皮を旧暦の10月頃採集すると良い。乾燥過多で、表面がパサパサしたものを見かけるが、適度の潤いと緻密性を保持し、必要とする色調、形状を具えたものの選別を奨める。